おこたとお酒とあなたと火トカゲ夢魔
「うーっ!冬はいいわねぇ…!」
あなたは夢魔であるメローナと肩をくっつけて寄り添い、彼女のお気に入りである紅白ペンシルストライプのドテラを二人羽織しつつこたつに入っている。火トカゲ、すなわちサラマンダーでもある彼女がそんなことを言うのは違和感ばりばりだったが、本人の表情を見ると本気で言っていることはすぐに読み取れた。
「お酒にみかんに、そしてお・こ・た。幸せぇ〜…。」
彼女が「冬が好き」という理由はずいぶんと俗っぽい理由のようである。だが、分からないでもないなと思ってしまう人もきっといることだろう。
「ほらほら、キミも飲もうよ。新年なんだからさ、ぐぐいぃっと。」
あなたの持つお猪口に溢れんばかりのライスワインがそそがれる。あなたは苦笑いを浮かべてお猪口に口をつける。例年の暖房代は彼女によってかからないで済んでいるので、今年のお酒はちょっとばかり奮発したものだ。
「ささ、キミも私にお酌してよぉ〜〜。あっ、やっぱり口移しのほうがいいなっ!」
メローナのおしゃべりはお酒の魔力のせいもあって留まることを知らなかった。それでも彼女の色気や可愛らしさが際立つように感じられるのだから、女性とは不思議なものだ。
しかし、彼女の提案をそのまま受けるのはためらわれた。なぜなら彼女のあたたかな唇に触れてしまうと、その心地よさに離れたくなくなってしまうからだ。ましてや、アルコールが入って自制心も弱まっている今、自分から彼女の唇に触れてしまったら、そのまま押し倒してしまいかねない。
なので、あなたはまだ熱いままのとっくりを手に取り、メローナの杯になみなみと注ぎ返すことを選択した。
「あー、口移しが良かったのにぃ…。」
あなたの行動にメローナは口を尖らせて不平を漏らす。彼女のキスは半ば凶器なのに無茶を言うなと、あなたは胸の中でつぶやく。
「むー……、なら、私からしちゃうっ。」
えっ、と声をあげたあなたの両頬をメローナの両手ががっしりと掴む。そして、無理やり唇を奪われ、彼女の唾液混じりの熱燗があなたの口の中に流れ込む。喉と鼻を刺激するお酒の熱さと香りに、あなたは軽くパニックに陥る。
「んっ、ちゅっ…。」
彼女の舌があなたの唇を分け入って口内に侵入してくる。いつもは熱く感じられる彼女の舌も、お酒に焼かれた粘膜にとっては心地よい癒しとなった。メローナはあなたの口から二人の唾液混じりのライスワインをちゅるちゅると吸い上げる。口の端から溢れた分は、位置的に下になっているあなたの頬から零れ落ちて彼女の手を濡らした。
「んふふっ、おいっし〜〜っ!」
こくりと喉を鳴らしてメローナが嬉々としてあなたに抱き付く。お酒に濡れた頬がメローナのあたたかくてやわらか、そしてすべすべのほっぺに擦られる。そしてそのまま、あなたはメローナに押し倒されてしまった。
「ねっ、たまんなくなって来ちゃったぁ……。アタシもお腹も空いて来たし、これから姫初めしよっか。」
酔いと陶酔混じりの興奮に瞳を蕩けさせているメローナ。二人羽織でさえ窮屈な状態だったのに、こたつに入ったまま押さえ込まれて戸惑うあなた。彼女はそれとは対照的に、するするとあなたの服を脱がせ、自分も服の前をはだけさせる。そしてもぞもぞとこたつの中にあなたを引き込んでいく。
「んっふふ〜〜。」
こたつの中に肩まですっぽりと収まった二人。メローナはあなたの眼前で自分の唇をぺろりと舐めた。間近からお酒の匂いとメローナ自身の匂いを浴びせられ、頭がくらくらと上せてくる。お互いの身体もまた、しっとりと汗に濡れ始める。だんだんとねっとり濃密になっていくこたつの中の空気。それは二人の身体が高まって来たことともに、夢魔であるメローナの汗が、愛液が、そして身体が、あなたの身体を蝕み始めることを示していた。
「あれぇ、あそこにピコピコ震えているのが当たってるよ?」
いや、蝕むという表現は不適か。メローナのふくよかでいて珠のような張りのある肌がぴったりくっついて、周囲とこたつの中は彼女の匂いに満たされ、目の前には端正な顔をお酒と熱にほんのりと赤く染めた頬と、目じりがとろりと下がり潤んだ瞳を持つ顔があって。理性を蕩かす材料には事欠かないこの状況に、あなたは身体だけでなく、心でも溺れたい、甘えたいという願いが強くなってきていたから。
メローナはあなたの肩に片手をかけつつ、こたつの中にもう一方の手を突っ込んだ。そして、あなたの固くなったペニスの根本に指のリングをはめると、自身の熱く、トロトロになっているアソコの入り口へ擦り付ける。
「もう入れたいんだ?」
あなたは『分かっているくせに』と思いつつも、こくりとうなずいてみせた。本当に早く入れたいという思いだけでなく、そう認めれば彼女が喜んでくれるだろうという思惑もあって。
「やんっ、かわいいー!」
再びなされる頬ずり。メローナの髪の匂いを至近距離で浴びたあなたの我慢はあっという間に限界に達した。メローナの許可を待たず、彼女のお尻に両手を回し、自分のペニスを彼女の中へと突き入れた。
「あんっ!もう〜、暴れん坊なんだからぁ……。」
いきなりの挿入に不平を言いつつも、慈しむように腕を深く絡めてくるメローナ。あなたのモノを支えていた手も離し、もう一方の手とともにあなたの背中へと回すと、うっとりと味わうように両目を閉じた。汗に塗れた手のひらと腕が背中に吸いつく感触がとても心地よい。
しばらくの間そのままお互いの体温や心音を感じ合っていたが、メローナは閉じていた瞳を開くと、あなたの背中に回していた腕を解き、床に手をついて少しばかり身体を浮かせた。そうする一方で、あなたの腰の下にするりと尻尾を差し入れる。腰がぐいっと持ち上げられ、メローナのより奥深くへとあなたのペニスは招き入れられる。
「今年の一回目だからぁ……、おなかいっぱいになりたいなぁ?」
メローナの言葉に、あなたは一抹の不安を覚えた。
「んふふ〜〜。今夜はアタシが満足するまで抜いてあげないわよぉ?」
まさか……!あなたは自分の両手をこたつから引き抜こうとしたが、それよりも早くメローナの両腕と尻尾があなたの両腕を巻き込んでがっちりと抱え込んだ。身をよじって外そうとするも、一度こうなったら決して外せないことはあなた自身もよく知っていた。
「暴れちゃだめよ〜〜?。えいっ!」
きゅぅぅ、っとあなたのペニスが締め付けられる。特に先端のほうが重点的に揉みほぐされ、あなたはへなへなと力を奪われてしまった。
「よしよし、いい子いい子。」
メローナは両手であなたの頭を抱き、指先で髪の毛を梳きながらおどけた口調で言う。子ども扱いされていることに複雑な気持ちが湧くが、決して不快な気持ちだけではないがために、メローナが満足するまで無事でいられることを祈ることくらいしかあなたにできることはなかった。
「それじゃ、動くわねぇ?」
メローナの腰がゆっくりと動き始めると、しっとりと汗に濡れたメローナの肌と、同じく濡れたあなたの肌とが、ぺりぺりと吸い付いては離れを繰り返し始める。そして、あなたからは見えない部分であるメローナの中では、あなたのペニスに対してもそれと似たような刺激が、それ以上の熱と潤いを帯びて与えられ始めた。
「ん……、きもち、ぃ……。」
メローナがほうっと甘いため息を吐く。あなたの鼻先と頬をくすぐったそれは、吸い込んだ鼻や喉、肺などに染み付き、血中に紛れ込んで全
身へと放たれていく。
「ねっ、キミも気持ち良いかな?」
メローナがあなたの額に自分の額を重ねながら問いかける。あなたは彼女に対して小さくうなずいた。メローナはそれを見て、あなたに唇を重ねてくる。そして、先ほどのお酒混じりのものとは違い、メローナの唾液分たっぷりの蜜があなたの口内に送り込まれる。あなたは抗うことなく、喉を鳴らして自分の体内へそれを受け入れて行く。
「いつでもイっていいよ〜。いくらでもイかせてあげるから。」
唇を離し、あなたに向かって囁くメローナ。それを聞いたあなたの瞳が涙に大きく揺らいだのを見て、メローナは再び唇を奪い、舌に唾液と愛情を乗せてあなたの身体と心を愛撫して行く。
射精が近付き、硬さと大きさを一層増したあなたのペニス。メローナはゆるゆるとした腰の動きを続け、肉棒に絡みついている襞をうごめかし、睾丸から精管へ流入を始めた精液を導いていく。
「それじゃ、一回目。おいで…。」
あなたの頭を、メローナはより深く抱き締めた。メローナの唇とあなたの唇との密着がこれまで以上に深くなる。全身にかーっという熱が広がっていくとともに、ペニスを中心とした下腹部には疼き混じりの痺れが満ちて来る。
「ちゅっ…。」
メローナの唇があなたの舌を吸った。それがきっかけとなった。ペニスでは届かない、メローナのより奥深くのところに向けて、あなたの精液が吸い上げられていった。快感に突っ張る身体は尻尾と腕の抱擁に包み込まれている。射精の脈動に合わせてあなたの舌が吸われる度、下の口からだけでなく、上の口からも力を奪われていくかのような感覚があなたの全神経を覆う。
「んっ、おいひ……。」
唇を重ねたまま、メローナがぽつりとつぶやく。射精感が収まったものの、あなたのペニスはまだ硬いままだった。尿道に残る精液を搾り出す動きは、イったばかりで敏感になったペニスを優しく包み、あなたをまどろみに似た恍惚の中へと引き込んで行く。
あたたかさを通り越して熱ささえ感じて来るおこたの中。その狭さに加え、メローナにのしかかられ、尻尾にくるまれ、まるで盛夏の砂浜に埋められているかのように身動きが取れないあなた。
「ふふっ、ドキドキしてきちゃったぁ……。」
一方、メローナは興が乗ってきたのか、笑顔の花を満開にしてあなたの顔を埋め尽くす勢いでキスを振りまいてくる。熱くて甘い唇が、鼻先や額、頬に耳元、首筋に目元。触れる度に快感が、くすぐったさが、安らぎが沸き上がってくる。
こたつの中の狭さなどどこ吹く風とばかりに、縦に横に思うまま体を擦りつけてくるメローナ。汗が、愛液が、精液がくちゅくちゅにゅるにゅると擦れ、彼女の柔らかい身体の心地よさを十二分に伝えてなお余りある。
メローナの笑顔が、キスが、吐息が心地よい。間近に感じるメローナの髪の香りも、おこたの中からあふれてくる熱気や官能を凝縮したような匂いも、あなたに再び射精への用意を強要する。もっとも、その命令に抗う気持ちなど、あなたの心の中をすみずみまで探ったとしても見つからなかったかもしれないが。
「んっ……、キス、もっとぉ……」
唇がふさがれる。お酒混じりの吐息が吹き込まれる。ふわふわの唇。熱々の舌。甘い甘い唾液。プリンにブランデーをたっぷりと混ぜたような心地。全身をかーっと熱くさせる魅惑のカクテルが口の中で攪拌されて全身に染み渡っていく。汗も精も吐き出した体にとっては、流し込まれる唾液は、甘露という喩えのほかに当てはまるものが見つからない。
甘みは疼きとなって全身へと走っていく。そして、精液を放った後も繋がり続けた部分に溜まり、どろどろとした白く熱くあたたかいものへと姿を変えていく。
キスを通して与えられ、吸い上げられる唾液の中にはあなた自身のものも混じっている。彼女とあなたの体液は一つとなって互いを行き来し、そのたびにさらに溶け合っていく。内も外も、上も下もなく、とろとろに変わり果てていく。
のぼせるようなおこたの中、肉体の境界すら溶けてしまいそうに深く繋がりあっている。おこたの中に捕らわれた体はいうまでもなく、部屋の中に残されている頭さえじんじんと熱い。
メローナは左腕であなたの頭を抱き締めたまま、尻尾の拘束を少しだけ緩めた。そして、その隙間に右腕を滑り込ませる。あなたの左手に、メローナの右手が触れる。
疲労のせいか、快感のせいか、指を絡めようとする彼女の所作はおぼつかない。そんな彼女の仕草にじわりと胸が熱くなる。それは苛立ちのせいか、愛おしさのせいか。あたたかく揺れる感情に力をもらい、あなたも自分の指を動かす。彼女の指を、そこに込められた心を受け止めたいがために。
そして、指先が絡み合い、熱くなった手のひら同士が触れ合った。じっとりと濡れた手の平は途端に溶け合い、また一つ、繋がり合う部分が生まれた。そこから生まれ、腕を伝っていく疼きが、二人に更なる混じり合い溶け合いを促す。それに応えて、きっかけを求めていた白濁とした精液は出口へと進み出した。
彼女が夢魔だからか、それとも、身も心も溶けてしまうほどに重ね合っているからか、メローナは夢現の境に揺らめく漠然とした意識の中でもその兆候を感じ取った。彼女のふわふわの唇があなたの舌をやわらかく吸い上げる。彼女の熱い下腹があなたをきゅうっと締め上げる。そして、彼女の指先が、あなたの手を深く握り締めた。
さきっぽからとろとろとあふれ出す精液。あなたの体がぶるりと震え、寒気に似た、けれど、とても心地よい波が太股を伝って足先へ、おなかを通り、心を通り、頭のてっぺんまで広がる。
彼女の中に染み渡っていく精液の熱さは、火トカゲの彼女でさえ少したじろいだほど。それでも、じわりじわりと吐き出され続けるうちに緊張もほどけ、それに連れてあなたを包むものもやわらかくとろけていき、繋がりはさらに深まっていく。
やがて、とめどなく押し寄せていた波もゆっくりと引き始める。すっかり忘れ去っていた彼女の体の重みも思い出してきた。絡み合う舌の感触が弾力を取り戻し、あなたののどの手前で溜まっていた滴の海が彼女に吸い上げられ、体内へと沈んでいく。
そして、溶かし合わされていた唇が離れていく。入れ替わりに吸い込んだ部屋の空気は、口の中で氷に変わったかのようにひんやりと感じられた。お互いに息も絶え絶えの中で、あなたにじゃれつくように、あなたに甘えるように擦りつけられるメローナのほっぺたの感触が、先ほどまでの目のくらむような快感と比べても、不思議と負けず劣らずの心地よさを与えてくれる。
「はにゃぁ……、なんだか眠くなってきちゃった……。」
メローナの両目がしぱしぱとまばたきを繰り返し始める。お酒をたっぷり飲んで、空腹も満たされたからか、今度は彼女の睡眠欲が目覚め始めたようだ。
あなたはというと、メローナの膣内にペニスを咥えられていたままのために、射精後の気だるい感覚に混じって射精の欲求もほのかに盛り返し始めていた。もぞもぞ、と腰を揺すってみるものの、メローナの尻尾に巻きつかれているせいで十分な刺激がない。
「ん〜〜?また疼いて来ちゃったの……?」
メローナは眠そうに、それでいて心配そうにあなたの目を覗き込む。気恥ずかしさを感じながらも、あなたは真っ赤な顔で彼女の言葉を肯定した。
「そっかぁ……、それじゃ、目を閉じて?」
あなたは言われるままにまぶたを落とす。
「ちゅぅっ……。」
メローナの唇があなたの唇を奪う。キスよりも、まずは尻尾を解いて欲しいのだけれど。そう思えるだけの間の後、あなたの全身に、脳に、そして心に、火を着けられたかのような熱が燃え上がった。
「ふふっ、手加減なしのメルティキッスよぉ?」
唇を離したメローナ。あなたの身体に再度両手を回し、その赤い瞳をまぶたで覆い隠した。そんなゆったりとした動作と裏腹に、あなたを襲う熱は全身を駆け巡り、眠りに向かおうとするメローナのわずかな身じろぎさえ、目も眩むような快感になってしまう。
あなたを抱き締めたまま、メローナはころんと横に転がる。その拍子にあなたのペニスがメローナの膣壁と擦れあった瞬間に強い射精感があなたを襲い、抗う暇もなくメローナの膣中に放たれた。メローナは目を閉じたまま、嬉しそうな、楽しそうな笑顔を浮かべてあなたの反応を受け止める。
「一晩中、私の中で悶えてていいからねぇ……。」
メローナはあなたに巻きつけていた尻尾をほどき、横になったままあなたの両脇の下にそれぞれの手を通し、背中をぎゅっと抱き寄せる。そして、片足を持ち上げてあなたの両足に絡め、尻尾まで絡め合わせて体同士の密着を深める。あなたはしばらくの間、熱砂のような快感の中で抑えられない声を上げさせられ、声を出せるだけの元気がなくなってからも、メローナの甘くも辛いキッスの名残に虜にされ、精を搾り出され続けた。
メローナとお酒を飲むときは彼女に逆らうのは止めよう。心にそう誓った瞬間、あなたの意識は真っ白な闇の中へと飛んでいった。
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